未来絵図 ー二人で歩むこれからー
警報がなってから警官が駆けつけるまで10分足らず。
奈々子は、太ももと胸を触られる程度で済んだんだから良かったと警察に言われた。
それを聞いた智也が、やよいと瑞希がいるのも気にせず、警官に対して大声をあげた。
「ふざけんなんよ!そんな言い方はないだろ!被害者に、向かって!」
智也の怒りに一瞬怯むが、"そんな格好してる方にも原因がある"と言われ、奈々子も注意を受けた。
事情聴取が終えた頃、社長と、先にほのぼのに行ってたチーフとサブが顔をだした。
「こんなことになってすまない。」
社長に深々と頭を下げられた。
「明日は、ゆっくり休むといいよ。」
チーフに声をかけられた。奈々子は、申し訳なさそうに頭をさげた。
「奈々子。彼氏に連絡は?」
智也に聞かれ、"したくない。"と答える。その場の人たちから、心配する空気が流れる。
「社長。明日有給いいですか?」
「ああ、構わないよ。支配人には、言っとくよ。」
「すみません。さっ奈々子帰ろう。」
智也に促され、みんなに頭をさげて智也のあとをついて行く。"あのふたり早くくっつかないかなぁ。""彼氏とは、上手くいってないのかなぁ。"と話す言葉は奈々子には聞こえなかった。