未来絵図 ー二人で歩むこれからー 

 やよいは、お弁当を覗きこみ、

「ふ~ん。これが、愛妻弁当なのね。奈々子ちゃんお料理上手だもんね!」

「!?」

「すごい、噂だもの。」

「…。ん。今、いい感じ。」

 やよいはここ座るねと合図し智也の前に座る。

「ようやく?」

「イベントが終わったら伝える。」

「そうなんだ。…眼鏡で来るから、てっきり昨日は楽しんだのかと。」

 智也は、やよいの顔を二度見した。"そうゆう、進展はないんだけど、すっごい幸せな時間を過ごしたんだ。"はにかんで答える智也。

「松っつん、全然すきなの隠してないもんね。」

「分かりやすいだろ?」

 かなりね、なんてやよいにからかわれた。

 一方、奈々子は、朝礼時にイベント内容をみんなに伝え了承を得たあと、新司に声をかけられる。

「昨日は、本当に変な話して、すいませんでした!」

と、頭を下げられる。

「私も自分の気持ちに、気がついてよかった。」

「朝、松本さんと一緒だったんですね。」

「あ~。うん。ちょっと、思いきって…その、泊まって行かないって…。」

「え~!!!!」

 あまりの声の大きさに隼としおりも何事か振り返って二人をみる。そんな二人に、新司は"気にしないで下さい!すみません!"と頭をさげた。

(あの、エッチできました?)

コソッと新司が聞いてくる。

(!!!!そーゆーことはなかったよ。)

(もし、先に進めたら、おれも先に進めるよう秘訣教えて下さいね!)

 奈々子は、"わかった。"とはなかんだ。


 明日から怒濤のGWのイベント。まずは、イベント成功に向けてがんばるぞと、意気込むのだった。

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