未来絵図 ー二人で歩むこれからー 
 ロッカーから帰ってきた、二人を見て、隼と新司は呆然とする。ふたりとも、すごく似合っていて、色気がただ漏れている。

「やっぱりスパッツかってよかったですね。」

「出来るだけ露出面積を減らしたい!本当は、上着も欲しい!ノースリーブなんて、すごい久しぶりにきたし。」

「私は、胸あんまりないからいいんだけど…奈々子さん、胸大きいから、なんかいけない気分。」

 なんて話していて、ふたりが呆然としている様子には気がつかない。奈々子は、しおりは色っぽいなぁと思っているし、人気も高いのに本人はちっともわかってない。

「それ松本さん怒らなかったんっすか!?」

「え!?あっ、なんかぶつぶつ言ってたけど。」

 さっきロッカーを出たとこで会い、"上着はなぜないんだ。"とか"どうにかして、スカート長くならないのか"とか言っていた。

「これ、彼氏と二人っきりになったら、押し倒されて、盛り上がりますよね?」

「しおりちゃん彼氏いたっけ!?」

「いいえ、今はいません。でも、こんなコスプレみたいの、絶対1回じゃ終わらないですよ!」

 奈々子は曖昧に笑い、店内に入る。

「みんな揃ったかい?朝礼しようか。」

 山川が声をかける。その声にみんなが集まる。

「チーフ。売上3倍、期待してるよ。チーフと宮崎は勿論だが伊納と牧田もストーカーには気をつけるようにな。」

「はい。以前、御迷惑を社長や従業員にかけてしまいましたので、十分に気をつけます。」


 怒濤のイベントが幕をあけた。
< 52 / 143 >

この作品をシェア

pagetop