未来絵図 ー二人で歩むこれからー 
「ガルディオを失えば、フラワーショップは終わりだよ。高木には、迷惑してるよ。」

「私も高木さんには困ってるわ。松本さんは私のものなのに。」

「松本が高木に手を出せるか。傷物になりかけていたのに。だから、二人はいつまで立っても進まないんだよ。」

「松本さんも欲しいけど、高木さんには、思いしってもらわないと。気がおさわらないわ!松本さんを独り占めして。」

「明日の朝、松本が出勤したら、あなたのお部屋に行くよう話します。そこで、既成事実をつくってしまえばいい。」

「あら、そんな配慮してもらっていいのかしら。総支配人。」

「構いませんよ。高木が傷つくとこが早くみたいよ。」

「うふふっ。松本さんを誘惑して、…想像しただけで、たまらないわ~。」

「では、詳しくは、場所を替えて話しましょう。」

 二人は瑞希に聞かれてるとも知らずに、ゆきに部屋に消えて行った。

 それを、瑞希は、すぐに、社長に話した。智也は、奈々子とロッカー前で分かれたとこで、社長に呼び出され、事情をあらかた説明されたとこで、ヨーロッパ行きの飛行機に飛び乗ったのであった。

 飛行機に乗る前に奈々子に連絡し、智也は、絶対にワインの契約を取ってくると誓った。

 社長から呼び出され、ヨーロッパに行ったことは誰も知らず、奈々子と一緒に出勤したことをしっているみんなは、なんでいないのだろうと不思議がっていた。

 総支配人とゆきは企みが実行されず、会議で奈々子にあたったのであった。


「そんなことが。」

 奈々子が口を開く。

「奈々子ちゃんがガツンと言ってくれたみたいで良かった。」

 瑞希は、満面の笑みを向けてさらに続ける。

「今の松っつんは、無敵だから止められないよ!1ヶ月で契約してくるよ。ねぇ~。奈々子ちゃん。」

 さらに意味深な顔をむけられ、その場に居たショップのメンバー、社長、やよいが奈々子をみる。奈々子は、んっ!?と首をかしげる。

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