未来絵図 ー二人で歩むこれからー 
「すまないね。嫌な思いをさせた。」

 社長は頭を下げる。奈々子は、"大丈夫です。"と一言。

「奈々子さん。なんかあてでもあるんっすか?」

「んっ。メインの花を作ってるとこ、知ってるんだ。」

「そうなんっすか!?」

「まぁ難ありなんだけど。九州に。」



 この日、奈々子宛に智也から

ー"海外に、ワインの調達に行ってくるよ。1ヶ月くらいで帰ってくるから。嶋多さんのことで嫌な思いをするかもはしれないけど、奈々子を好きなんだからね"

と連絡が、入っているのに気がついたのは、会議室を出てしばらく、してからだった。

「奈々子ちゃん!!大丈夫だった!?」

 会議に参加してなかった、瑞希とやよいが駆け寄ってくる。"啖呵きってましたよ?"しおりが可笑しく言うと、ふたりとも、"心配いらなかったね。"と話してる。

「昨日、松っつんと、奈々子ちゃん休みだったじゃない。そこに、嶋多ゆきさんが、社長を訪ねてきて、それを総支配人が社長室に案内したのよ!その時なんだろうねぐらいしかみんな思ってなかったんだけど。」

 瑞希が不快な顔をしながら話を続ける。その内容は衝撃的な内容であった。


ー昨日 社長室付近ー

「ねぇ、総支配人。松本さんと結婚してくれるかしら。社長も松本さんお気にだけど。でも、明日になれば、会社のために私のものに。うふふっ。やだ、にやけが止まらない!」

「嶋多さん、よく、ガルディオ買収出来ましたね。業績はかなり良くなっているのにね。」

「私、絶対に松本さんが欲しいんです。結婚したいんです。だから。譲らないし、あきらめない。」

「嶋多さんわるい人だな。」

「総支配人もですよ。ガルディオの話をふったのはあなたじゃない?」

 瑞希は、息を潜めてふたりの会話をきいている。

< 68 / 143 >

この作品をシェア

pagetop