未来絵図 ー二人で歩むこれからー
「今日は、初めての旅行だね!」
「あぁ。朝から顔がゆるみっぱなしで、親に何度からかわれたことか。」
「ふたりならありえる。わたしも、何度もからかわれたから。」
ふたりでそんな話をしていると、信号が赤になり、車が停まる。それが合図のように、奈々子の膝に手が伸びてくる。奈々子は、ピクッと体が反応してしまう。
「…ちょっと、っん…松本さん。」
「いつになったら、智也って呼んでくれる?」
「んっ。…呼ぶから、やめて。」
「じゃ呼んだらやめるよ。」
ニヤニヤしながら、目は、"早くっ"と急かしてるようにも見える。
「智也…くん。」
照れながら名前を呼ぶと"やばっすっごい嬉しい!"と、濃厚な口付けをされる。
温泉に着くまでの間、信号で停まる度に、口付けされたり、膝を撫でられたりし、奈々子は温泉についた頃には、ぐったりとしていた。逆に智也は清々しいほどさっぱりした顔つきになっていた。
今日泊まる部屋に案内され、夕食の時間になったらきますと、部屋を後にしたとたんに、壁際に追いやられ、まさかの壁どん。
「奈々子。今日の格好、すごい可愛い。」
甘い囁きが耳元をくすぐる。
「ありがと。嬉しい。」
「会議室で、恋人宣言してくれたんだろ。嬉しかった。」
「だって。本当のことだもん。」
「でも、すごい嬉しいの。」
二人で見つめあいお互いに唇を、求めて深いものになっていく。艶めいた息の音が聞こえ始めたとこで、智也がゆっくり唇を離した。
「本当はすぐに抱きたいんだけど。夜はまだ長いからさ。散策しようか?」
「うん。そうしようか。」
奈々子は乱れた髪を手櫛で治し、智也は唇についたルージュを指で拭った。