イケメン上司と とろ甘おこもり同居!?
しばらく経ってから再度洗面所に戻ってみると、床に置いてある服を拾ってアイロンを掛けた。


「…っっ」


父親以外の男の人のパンツを見るのは初めてで、気が引けたのは言うまでもなく…。

シャワーを終え、パリパリのシャツと生乾きのズボンに着替えた鈴木さんは、さっきからひっきりなしに鼻水をかんでいる。


「じゃあ、いろいろ世話になったね。僕は会社に戻ります」
「えっ、これからまた仕事ですか!?」


時刻は七時を回ろうとしていた。うちの会社は社長の方針で、基本残業は禁止されている。
仕事するときはする、休むときは休む、のメリハリを徹底して、モチベーションを上げているらしい。

私がなにを言いたいのかを汲み取ったのか、鈴木さんは観念したように溜め息を吐いた。


「実は僕、引っ越そうとしたら、前の人の契約がまだ残ってるとか手違いがあって。荷物用のコンテナは不動産会社が借りてくれたんだけど、一ヶ月、身の置き場がないもので、こっそり会社で寝泊まりしてるんです」
「そ、そうだったんですか…」


だから洗濯も出来ないから靴下が履けなくて、同じシャツを何日も着てるってこと?


「ご実家は、遠いんですか?」
「いや、すぐなんだけど。ちょっとその、頼れない事情があって」
「そうですか…。あと、どのくらい会社で寝泊まりするご予定なんですか?」
「うーん、一週間くらいかなぁ」
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