イケメン上司と とろ甘おこもり同居!?
◇ ◇ ◇


昨日と同じようにお昼ご飯はコンビニで済まそうと、休憩時間に社内を歩いていると。


「あっ、辰巳さーん!」


社員食堂の前から同期たちが手を振って呼んでいる。
私は向かう方向を変え、歩み寄った。だんだん社員食堂が近付いてくると、その集団の中に、日浦の姿もあることに気付いて。

咄嗟に、踵を返し掛けた。


「辰巳さん、ちょうど良かった。後で総務部に行こうと思ってたんだ」


足踏みをする私に、同期が大きめに声を掛ける。ここで立ち去るのは、さすがに不自然すぎる。


「…どうしたの?みんな集まって」


私が合流すると、それまで談笑していた日浦は途端に表情を曇らせた。

あからさまに、嫌な顔をされた…。


「日浦の結婚を祝う会だけど、来週いつもの居酒屋でやることになったから。詳細はあとで社員アドレスに一斉送信するね!」
「うん。わかった…」
「あ、噂をすれば、新婦さん!」


大きな声を上げた同期の目線を、みんなが一斉に辿った。
秘書課の角倉さんが、にこにこと笑顔で日浦に駆け寄った。


「お待たせしました、会議が長引いちゃって」


角倉さんのふんわりと巻かれた茶色い髪から、フローラル系の甘くていい香りがした。


「角倉さん、ますます美しくなったんじゃない!?顔つきに幸せが溢れてるよね」
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