イケメン上司と とろ甘おこもり同居!?
口一杯に詰め込んだマシュマロでほっぺたを膨らませる私を、鍋を挟んで真向きに座る鈴木さんが、ちらりと上目遣いに見上げた。「彼女では、ないよ」


なんかちょっと、言い訳っぽかった…?


「明日からの週末、なにか予定はあるんですか?」
「いっちょまえに詮索しようって魂胆?」
「違いますけど」
「僕は靴下を買いに行くけど。君は?」
「私は…」


『飲み会までに、日浦たちのお祝いを準備しておいて欲しいんだ』


来週までだから、この週末に準備しとかなきゃ間に合わない。
無難なものをチョイスして、飲み会で渡すのは同期に頼むとして。

それが済んでも同じ社内にいれば、あの二人の幸せそうな顔を見掛けることは避けようがない。それでもいつか、その光景を目の当たりにしても。

胸が軋まずに過ごせる日が、訪れるのだろうか。


「…私、会社を辞めようかなぁ」


ぼそっと口から吐き出た弱音に、鈴木さんは目を見開いた。


「辞めてどうすんの。」
「ケーキ屋さんかクレープ屋さんでアルバイトしたいなぁ」
「それより弁当屋か総菜屋で働いたら?少しは料理の腕が上がるのでは。」
「そういえば、一緒に済んでた同期がよく、お弁当作ってくれました。結婚するまでに料理の腕を上げたいからって」
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