イケメン上司と とろ甘おこもり同居!?
目線の先は、商品開発部の面々が揃う席。


「鈴木さんも。こんな飲み会に参加するなんて稀よね」


碓井さんの隣に座っている鈴木さんは、茶色い液体が注がれたグラスを傾けている。つまらなそうな顔で。

中身はなんだろう。ウィスキー?ウーロンハイ?まさか、チョコレートのカクテルを自作してきた、なんてことはないよね?
…と、想像していると。不意に、目が合った。所狭しとひしめき合う社員たちの、合間を縫って。


「__…」


なぜだか、そのまま目を逸らせない。無言なのに、虚ろな表情なのに。
瞳だけは揺らぐことなく、なにかを訴えられているようで。


『もう、大丈夫だから。』


囁かれたように、錯覚する。
とくん、と。鼓動が打ちつけられた。


「あ、おーい!辰巳さん」


こちらにひらひらと手を振る碓井さんが視界に入り込んで、ハッとする。


「珍しいでしょ?部長補佐がこういう飲み会に来るなんて。一緒に飲もうよー。こっちの席つまらないんだ」


あっけらかんと言った碓井さんの隣で、鈴木さんがあくびをした。


「え…っと、じゃあご一緒に…」


私が席を詰めながら、同席している総務部の人たちを窺った矢先。


「せっかくだから、ぜひぜひ!鈴木さんもこちらにいらしてください!」
「そうですよ~!私たち、鈴木さんとお話してみたいと思ってたんです」


ぽかんと口を開けた私は、面食らった。
若手女子たちの、熱烈歓迎に。
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