イケメン上司と とろ甘おこもり同居!?
グラスを口に運んだ鈴木さんが、茶色い液体を飲み込んだ。


「それ、ウーロンハイですよね!?デザートのついでにお代わり頼みましょうか?」
「これ、お茶。」
「え?さっき、聞かれて“はい”って…」
「それは混血に関して。クウォーターなんだ、僕。」
「えっ、そうなんですか。てっきりウーロンハイで合ってるのかと」
「さっきは全部に答える隙なかったでしょ。ていうか、いざってときに僕が酔ってる訳にはいかないから」


テーブルに置いたグラスの中身は、半分以下に水位を減らしている。


「だ、大丈夫ですから…。警察官がパトロールしてるみたいですし…」


それに。
これ以上気に掛けてくれなくていい。
これ以上ドキドキさせないで欲しい。

だって、あんなに憂鬱だった日浦と角倉さんのツーショットを見ても。私が気になる比率は、鈴木さんの方が大きいっていうのは。

変だよね。優しい言葉に胸を締め付けられたり、からかわれて傷付いたり。

おかしいでしょう?
まるで私が、鈴木さんのことを好き、みたいで__


「__ではでは、みなさん盛り上がってると思いますがここで一旦談笑を中断していただいて、日浦の同期一同より二人にお祝いを贈呈したいと思います」


広間の中心で発した社員に、みんなが注目した。花束を持った同期が、日浦に渡そうとしたときだった。


「え~、黄色の花束!?私黄色嫌いなんだけど!」


目と耳を、疑った。


「しかもショボくない!?花束ちっちゃくないー?」


広間中に響き渡るくらいの大声で、贈呈された花束に難癖をつけたのはなにを隠そう、本日の主役の一人である、角倉さんだったから。


「お、おい!なに言ってんだよ!?」


相当焦ったのか、日浦の声は裏返っていた。
花束を拒否された同期は、私が準備したお祝いを持つ手から、力が抜けたようだ。床にすとん、と落下した。


「そっちの箱もお祝いなんでしょ!?早く渡しなさいよ」
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