イケメン上司と とろ甘おこもり同居!?
ポップチョコは、サイコロのような立方体のチョコレートの中にミルクとかイチゴとか、様々なフレーバーのソースやジャムを入れて一個ずつ個装して販売されている。
駄菓子屋なんかでも人気の商品で、洋菓子店エクリュのキャラメルソース入りチョコレートを、もっと庶民的にしたような感じだ。


「わぁ……!何味ですか!?」


大好きなチョコレートの、しかもまだ表には出ていない特別な試作品を前にして、私の胸は踊った。


「たぶんこれがマシュマロ、こっちはキウイ。」


鈴木さんはポップチョコを、指の第二関節でちょんとつついた。
目を輝かせながらその様子を見ていた私は、首を捻る。


「鈴木さんって、キウイ苦手なんじゃないんですか?」


だからカフェで、私にタルトのフルーツを譲ってくれたはず。「だって、」もう待ちきれずに、キウイの方を指先で摘まもうとしていた私の視線を、鈴木さんは言葉で奪った。


「君が、好きだから。」


タッパーを持っている鈴木さんの手に、目測誤って指先が触れる。
電流が走ったみたいに、息が、止まりそうだったから、私は素早く手を引っ込めた。


「君が好きって、キウイのことだよ。あ、勘違いしちゃった?」


分かってる。
また、意地悪なこと言ってからかって、反応見て面白がりたいだけですよね。
でも、私は__


「…す、鈴木さんは、ひどいです……」


唇を噛み締めて、項垂れた。

私の気持ちなんて、考えてもいないいんでしょう。
こんなことされても、例え既婚者であっても私は。

鈴木さんを好きになってしまったことに、気付いてしまった。


「私をからかって、そんなに楽しいですか?」


だから、苦しい。
心臓がぎゅうっと強く、限りなく強い握力で掴まれているみたい。

私は鈴木さんから目を逸らし、タッパーの中身を見た。チョコレートに見せ掛けて、香辛料かなんかの塊なんじゃないかな。
目に染みて、瞬きしたら、泣いちゃいそうで。


「参ったな。そんな反応、反則です。」


え__?
睫毛を震えさせながら、心ばかり顔を上げると。
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