うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜




 眠れない……。

 未里は目を覚ました。

 十一時だ。

 いつもなら、疲れて爆睡なのに。

 ふっと目を覚ましたのは、子供の足が顔に乗っていたせいかもしれしないし。

 瑞季に言ったことが気になっていたからかもしれない。

 あの莫迦、どうして、ああなのかしら。

 瑞季が気にしているようだから、あの夜のこと、調べてやったけど。

 そんな一夜の過ちをいちいち気にする方がどうかしている。

 親が変な貞操観念を植え込んだ弊害だな。

 いや、それ自体は悪いことではないのだが。

 それで、今、目の前にある幸せを逃しては、意味がないような気がするのだが。

 あと美羽も相当酔っていたようで、記憶が怪しいらしいことも気になるが。

 淡い色のスクリーンカーテンの向こうにまん丸な月が見えた。

 旦那も子供たちも良く寝ている。

 うーん。
 まさか、瑞季の相手、佐藤朝日ってことはないだろうし。

 あれはヤバイ。
 あの男は……。
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