秘密 ~生徒に恋して~
悠也がゆっくりと私に近づく。
私の両肩にそっと手を乗せると、静かに顔を寄せた。
私は、胸の中の悲しいざわめきと、鼓動の激しさを悠也に悟られないようにそっと目を閉じ、少し顎を上げた。
ためらいがちに何度か唇が軽く触れ、そして悠也の温かい唇が私の唇をすくうように挟んだ。
熱い吐息が私の中に吹き込まれて、私は軽いめまいを覚えた。
唇と、肩に置かれた手から伝わって来る悠也の温もりが、優しくて、切なくて、泣きたくなってしまう。
…時間が止まればいい…
とてもありふれた言葉だけど、心の底からそう願った。
でも、悠也はそれ以上のキスはせず、そっと唇を離した。
そして、私の背中を両腕でそっと包むように、
自分の胸の中に私をそっと収めるように、
優しく…優しく、私を抱いた。
…キスだけって言ったじゃない。
ハグは聞いてないよ…
そう思いながらも、私はほんの束の間の幸せに身を委ねたくて、悠也の温かい胸の中で目を閉じた。