乙女は白馬に乗った王子を待っている

何を不満に思う事がある?

別に、私はゴージャスなデートとか、薔薇の花束とかそんなものは望んでない。
もちろん容姿や肩書きで相手を選ぶようなことはしていない。

翔太なんか、高卒でおまけに宅配便の運ちゃんだ。
だけど……、まっすぐで親切なところにゆり子は惹かれたのだった。おまけに誠実で堅実だ。

もしも翔太と結婚したらきっと、手堅い結婚生活が送れるに違いない。

手堅い結婚生活?

ふと頭に浮かんだその言葉に、ゆり子は違和感を感じた。


『永遠の愛を誓って幸せな結婚が出来たら最高じゃない』
高橋の言葉が鮮明に蘇る。

永遠の愛? 
幸せな結婚生活? 

誰と? ……翔太と??

ゆり子は急に混乱した。

< 171 / 212 >

この作品をシェア

pagetop