兄妹愛‐kayane and kazune‐

駿SIDE




俺は、今茅音に言ったように、
すっげー女たらしだった。

だけど、俺かわったんだ。

茅音に出会って。




茅音は覚えてないだろうから、
言わないけど。




俺と茅音が出会ったのは、
入学式。


茅音がこの学校に来た日だった。



俺はそんとき、結構荒れてて、
いわゆる不良、だったんだ。


髪は今明るめの茶色だけど
前はもっとやばかったし。

タバコも吸ってたし、
酒も飲んだ。


いけないことってのはわかってたけど、
好きな女には捨てられるし、
寄ってくる女は顔目当てで。


とにかく腹立ってた。




入学式にはなぜか俺ら、
2年や3年も参加しなきゃならなくて。

かったるくて
体育館裏でさぼってたとき。



1人の女の子に出会った。




しゃがみこんでタバコに火をつけようとしたところだ。



ジャリって砂の音がした。




音のした方を見ると、
制服がまだ綺麗で背の小さい、女。





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