兄妹愛‐kayane and kazune‐
「茅音、どうした?門限すぎてる。」
どうして、お兄ちゃんが出るの。
なんだかお兄ちゃんの声を聞いて、
切なくなった。
お兄ちゃん。
あたしはいつまで
あなたを避けなければいけないのですか?
「ごめん。今日友達の家に泊まるから。お母さんに言っといて。バイバイ」
「ちょっ、茅」
あたしはお兄ちゃんの言葉を遮って電話を切った。
―プープー
2人を切り離したように、
あたしとお兄ちゃんの耳に
機械音が虚しく鳴り響いた。