love square~四角関係なオトナ達~
それぞれ目も合わせないあたしと3人のテーブル。


気まずいけど、あたしは1つお願いがしたくて重い口を開く。


「あ、の…」


「「「何?」」」


まるで怒り半分のギラギラした3人の声に、少し怖じ気づく。


「ちょっとお願いがあって…。あたし、車の運転できないから仕事が終わって少しの時間でいいの。食材の買い出しに…」


「私が」


「オレが連れてく」


「ボクが行くよ」


………。


立候補は1人でいいのですが…。


「じゃあ…じゃあね、1日1人ずつ交代でお願いしよっかな…。迷惑には変わりないけど、誰か1人ばっかりに負担かけられないし…」


「じゃ、今日の夕方はボクと行こうよ♪スクーターだし、あんまり荷物多くも買えないけどさっ」


「オレは明日な」


「では、明後日は私が」


「う、うん…。じゃあ、お願いします…」


殺伐とした雰囲気を残し、春流は畑へ、いく兄ちゃんは工場へ戻って行った。
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