love square~四角関係なオトナ達~
ただ泣くばかりのあたし。


あの時。


春流を追いかければ良かった。


スクーターに乗るのを止めて、春流にしがみついていればこんな事には…!


「自分を責めるな」


「だって…だって、あたしが春流を…!」


「姫葵さん…」


「春流が…春流が死んじゃったらどうしよう…。琉偉…いく兄ちゃん…っ…っ…!」


2人何も答えてはくれない。


見え透いた嘘の安心はかえって心を踏みにじる、それがわかっているから。


あたしは後悔だけを胸に夜が明けるまで冷たい体を震わせた。
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