隣の犯罪者?!
「俺も君に謝らなきゃならないかな」
「えっ?」
「あの日は月明かりが綺麗だった
車を運転してたのは俺だし共犯になるかな」
私は目を丸くして葵さんを見た
「なんで助けてくれなかったんですか」
「だから僕には勇気がないんだよ」
私は葵さんを押し倒していた
手にガラスの瓶を持って
「嘘つき」
「きっと俺を殺したら君は後悔する」
たとえそうだとしても
私は瓶を振りあげた
「やめとけバカ」
皇夜?
「皇夜には関係ない」
「美咲こっち向け」
瓶が落ちる音と皇夜に抱きしめられたのは一緒だった
「皇夜?」
「サヨナラだ
また帰ってきたらつきあってやるよ美咲」
強引にキスをされて皇夜は私を宥め離れると牧さんと歩きだした
けっきょくクラブは違法営業で摘発され営業終了となった
パトカーや救急車のサイレンを眺めながらこれからどうしようと悩んだ
「美咲はどうするんだ?」
葵さんに最後に訊かれた質問
「わかりません
でも皇夜を待とうかと思ってます」
「バカだな」
「かも知れません
でも好きになっちゃったんです」
葵さんは悩んだ挙げ句に紙に何かを書いてくれた
「俺の電話番号、話しぐらいなら聞いてやるからいつでも電話しておいで」
「葵さんはどうするんですか?」
「店でも開こうかなって」
「お店···
葵さんらしいですちゃんと逃げ道を用意してるんですから」
「褒めてるんだか貶してるんだか
じゃあまた」
歩きだした葵さんを見送って私も歩きだした
タクシーでマンションに戻ると暗い部屋に電気をつけた
その瞬間、涙が溢れてきた
「···会いたいよ皇夜」
こんな時間だけど私は友達に電話をした
「なーに?こんな時間に」
「ごめんね」
「ちょっとなんで泣いてるの」
「泣いてないよ」
「美咲、彼氏にふられた?」
「彼氏はいないよ」
「えーウソ、こないだサンドイッチ買ってくれた彼は?」
「別れたの」
「そっかぁまだひきずってるのか」
その時だった携帯にキャッチが入って慌てて友達に謝りながら通話を終了した
「ったく泣いてたな?」
「皇夜」
「おまえを抱きたくてしょうがない」
はい?
「えっと」
「情状酌量つまり証拠不十分
まあ当時の資料もないしなぁ当たり前だよな?
つーかおまえ俺をハメたこと後悔させてやるよ
明日、迎えに来い」
「ちょっと皇夜」
「好きって言え3秒待ってやる」
「えっあっ好き」
「遅いんだよバーカ」
「皇夜」
「ん?」
「復讐なんて私には無理だった」
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