俺様彼氏はShy Boy?
暗闇の中でも見える。
表情は辛そうに歪み。
今にも泣き出しそうな悲しい瞳。
そんな顔で見つめられたら、抵抗することを忘れてしまう。
いつもの偉そうな海斗はどこにもいなくて。
情けない顔をした海斗が目の前にいる。
ドキドキドキ、手に伝わる海斗の鼓動。
そのあまりの速さに驚く。
「…海斗?」
ねえ、どうしてそんなにドキドキしてるの?
「……ムカつく」
「……えっ?」
「余裕なおまえがムカつく」
余裕なんてどこにもないのに。
いつもドキドキして、モヤモヤして。
頭の中はいつも海斗のことばかりだ。
海斗と一緒にいると、イヤらしいことばかり考えてしまうの。
触れたくて、触れて欲しくて。
海斗をもっと近くで感じたくて冷静でなんていられない。
いつも、いっぱいいっぱいなのに。
静寂の中、ドクドクと波打つ鼓動。
あたしのそれと海斗の鼓動が重なり合っていく。
普段よりずっと速いリズムで刻まれる。
「……ねぇ、海斗」
そっと顔を上げた。
「ドキドキしてるよ?」
あたしの手が、大きく震えるくらい。