俺様彼氏はShy Boy?


掴まれた手が引き寄せられて。

あたしの身体は海斗の背中にピタリと触れ合う。


でも、こんな気持ちのまま海斗に触れているのは辛いだけで。

手を離して欲しくて、必死に抵抗した。


だけど決して離してはくれない。


そうされることで、海斗の気持ちが余計にわからなくなる。


求めることも。

拒むことも。

あたしの気持ちを。

あたしのすべてを。

何もかも否定されているような気がして。

ボロボロと零れる涙を止めることができなかった。


そんな中、海斗の溜息が聞こえてくる。


「だから、泣くなって」


少し強めの口調に、身体はビクッと震えた。

掴まれていた手が緩むと。

海斗の身体がゆっくりと振り返る。

向かい合わせになって、海斗の手があたしを引き寄せる。


海斗の胸の中にスッポリと抱きしめられた。

海斗の胸に手を当てて、離してと抵抗する。

海斗から逃れたくて暴れるあたしを、海斗は力強く抱きしめた。


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