俺様彼氏はShy Boy?


大丈夫。

海斗はちゃんとあたしにドキドキしてくれたじゃない。

あの日の夜。


あんなに近くで感じられた、海斗の鼓動。

あれは間違いなく、あたしにドキドキしてくれた証拠だもん。


そんなことを思い出し、またまたほんのり頬を染める。


海斗の艶っぽい顔とか、甘すぎたキスとか。

あの笑顔とか、言葉とか。


「なに赤くなってるの?」

「ふふ、ナイショ」

「…なんか、比奈がエッチな顔してる」

「えっ!?」

「図星…か」


未来にからかわれて、さらに染まる頬をひたすら隠して。

そんなあたしをニヤニヤと意味深な瞳で見ている未来。


恥ずかしくて、穴があったら入りたいと小さくなるあたしを海斗までもが見ていて。


いつもはそんなに笑うことのない海斗が、ククッと肩を揺らしているのを。

周りで囲っていた女の子たちが『何、何?』と呆気にとられていたなんて。

あたしは自分のことで精一杯で、全然気づいてはいなかった。


この教室の中で、あたしと未来、そして海斗をことを。

『ふ~ん…』と面白くなさそうに傍観しているのは。

いつだったか海斗に相談があると放課後誘い出した美佳だった。


このとき美佳が、あたしを見て不敵な笑みを浮かべていたなんて。

美佳が海斗のことを本気で狙っていたなんて。


未来と笑い合っていたあたしは、まったく気づいていなかったんだ。



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