俺様彼氏はShy Boy?
ゴクリと唾を飲み込んで、ゆっくりと振り返ってみた。
怖くて仕方なかったのに。
振り返らなければ良かったのに。
どうしても気になってしまった。
この目で、見間違いだって確かめたかった。
そうじゃないと、海斗のこと疑ったままでダメになってしまいそうだったから。
「…な、なんで……」
だけど。
見間違いなんかじゃなかった。
ネオンの先に向かうあの後姿は。
あのだるそうに歩く後ろ姿は。
……海斗、だった。
その隣には、緩く巻かれたブラウンの長い髪をなびかせて。
海斗の腕に自分の腕を絡ませている美佳の姿。
顔はよく見えなかったけれど。
きれいに巻かれた髪と、あの短いスカートから見えたきれいな脚。
放課後、完璧に仕上がっていた美佳と同じで。
脳裏には美佳のあの勝ち誇った顔が浮かんだ。
「……どうして?」
その言葉とは裏腹に。
やっぱり。と思う自分に笑えてくる。
――…海斗には、やっぱりそういう女がいた。
そんなことないって、ずっとずっと自分に言い聞かせてきた。
だけど、それは海斗を少しでも疑っていたからだった。
信じられない自分を誤魔化してきたのかもしれない。
だって…
どう考えたって可笑しいでしょ?
女好き?
遊び人?
そんな男が、あたしと一年も何もない。
キスから先は、何もしてくれない。
そんなの、他にそういう女がいるからだって思っちゃうじゃない。