俺様彼氏はShy Boy?
何も答えないあたしに、大きな溜息をつく。
イライラしてるのがわかるような溜息に、一度が引っ込んだ涙がすぐそこまで溢れかけてる。
「じゃあ、どうしてあたしを抱いたの?」
どうして、あたしに声をかけたの?
どうして、あたしを誘ったの?
ねえ。
海斗にとってあたしは。
大勢いる女の子の中の一人でしかないの?
海斗の女慣れした手つきを思い出すと苦しくて。
胸がぎゅうっと締め付けられる。
その唇で、その手で、その身体で。
今まで、何人の人たちを抱いてきたのだろう……
どれだけの人を、自分の虜にしてきたのだろう……
海斗が何かを言おうとしたのがわかったけれど。
その先の言葉を聞くのが怖くて。
遊びで、なんとなく、落としやすそうだったから。
そんなふうに本人の口から言われてしまったら。
きっと、立ち直れない。
だから、海斗の言葉を掻き消すように先に言葉を発した。
『あたしは、海斗のセフレにはなれないよ』