俺様彼氏はShy Boy?
泣かないようにきつく唇を噛んで。
少し震える身体を必死に抑えようと試みる。
『比奈はどういうつもりで抱かれた?』
冷たくて鋭い口調。
あたしの胸にズキズキと刺さってくる。
なんで抱かれた?
そんなの決まってる。
海斗が、好きだからだよ。
きっと、一目惚れだった。
初めて教室で見たあの瞬間から。
海斗から目が離せなかった。
気づいたら目で追ってて、気づいたら考えてた。
友だちと話すときのさりげない仕種とか。
たまにする無邪気な笑顔とか。
授業中にクルクルとシャープペンを回す癖。
いつも飲むコーヒー牛乳。
たまに飲む苺ミルク。
数学が得意で、英語が苦手。
体育は球技が得意で、意外と負けず嫌いだってこと。
この短い期間で、これだけ海斗のことを知れたのは。
それだけいつも海斗を見てたから。
でも、そんなこと海斗には言えないよ。
そんなストーカーみたいなあたしのこと、気持ち悪いって思うかもしれない。
軽蔑されるかもしれない。
もし、そんなことになったら。
海斗に嫌われてしまったら。
あたし、耐えられない。