俺様彼氏はShy Boy?
階段を下りていく途中、思わずその足を止めてしまう。
その先の踊り場で、いつかのように腕組をして睨みつけるようにあたしに視線を送る美佳が目に入ってきた。
「見つけた」
その声に反応して、あたしの肩が微かに揺れた。
相変わらず険しい顔をした美佳は、一度たりとも視線を逸らさず。
あたしを逃がさないという感じで睨みつける。
――見つけた。
確かに彼女はそう言った。
あのピアス事件から、美佳と二人きりになることもなかったし、美佳から逃げるように避けてたのも確か。
だって、これ以上、彼女に振り回されたくないから。
「…何?」
できればこのまま逃げ出したい衝動にかられながらも。
なるべく不自然にならないように言葉を発する。
だけど、平然としていたことが逆に癪に障ったのか。
そのキレイな顔から、チッと舌打ちが飛んできた。
もう、あたしにはネコを被る気なんてサラサラなくて。
不機嫌さを全開に表情に出す美佳。
あたしに対して敵意剥きだしの彼女に顔が引きつっていくのがわかった。