俺様彼氏はShy Boy?
「…俺は、ずっと中途半端だった。俺じゃダメだったんだ……」
何がだろうか…
あたしと付き合ってきたことが?
あたしと一緒に過ごした時間とか?
あたしへの思いとか?
胸が苦しくて、息が思うように吸えない。
何度も浅い呼吸を繰り返してはみるけれど、なかなか肺に空気が届かない。
「…あ、あたしのこと、好きじゃなかったって…こと…?」
海斗はわざわざそれを伝えるために、あたしを呼び出したの?
ここで泣いてウザイ女になるのは嫌で、また唇を噛んで耐えようとする。
そのせいで唇が切れて、少し血の味がした。
だけど、そんなのどうだっていい。
今は泣きたくない。
ただその思いだけだった。
海斗はあたしの問いには答えることはなくて。
スーッと立ち上がると、あたしを見下ろすように瞳を下げた。
あたしにかぶさる大きな影。
だいぶ暗くなってきた非常階段では、この位置からは海斗の顔がよく見えなくて。
今、海斗がどんな顔であたしを見ているのかわからなかった。
だから余計に不安になる。
さっきまでのように、切なく顔を歪めているのか。
それとも、不機嫌でイラついた表情なのか。