俺様彼氏はShy Boy?


その日、久しぶりに海斗と一緒に帰ることになった。

恋する未来を見ているせいか、海斗が恋しくて仕方なくて。

必要以上に海斗とくっつきたくなってしまう。


「どっか、寄っていく?」


海斗の腕に自分の腕を絡めて、そのまま海斗の顔を覗き込もうとしたとき。

その腕はやんわりと払われてしまう。


「映画でも行くか」


でも、反対に海斗の腕があたしの肩を抱き引き寄せる。

二人の距離はピッタリとくっついて。

海斗の香りも温もりも感じられるのに。


チクリ。

あたしの胸に、小さな棘が刺さる。


周りから見たら、なんてないこと。

彼氏のほうが彼女を引き寄せ、身体をピタリと寄り添わせているのだから。

ベタベタしてるつもりはないけど、そう見られてもおかしくない。


でも、ね。

違うんだ。


もしかしたら。

海斗はあたしから触れることを拒んでいるのかもしれない。


手を繋ぐのも。

腕を組むのも。

抱きしめるのも。

キスをするもの。


あたしからすることを、さりげなく拒否されているような気がしてならない。


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