俺様彼氏はShy Boy?


海斗を見てそんなふうに思うのは、彼女のあたしだけじゃないんだ。

教室で海斗を囲っている女の子たちも、ただ遠くから見ているだけの女の子たちも。

きっと同じように思ってる。

彼女がいるとか関係なく、今でもきっと海斗に近づけるチャンスをねらってる。


付き合い始めた頃のことを思い出す。

突然現れたあたしの存在に、面白くないと思う人はたくさんいた。

はじめは陰口。

だんだんエスカレートしていって。

陰険な苛めから、呼び出しまで様々だった。


何度泣いて。何度別れようと思ったか。

でも、海斗はそんなあたしを守ってくれた。

みんなの前で、あたしを彼女だと言ってくれた。


『俺の女に手を出した奴は許さない。女でも、だ』


あのときの海斗の言葉と真剣な顔。


『おまえは俺の傍にいればいい。俺のことだけ考えてろ』


クラス中が驚き、ざわめき、女子の悲鳴にも似た声が響いた。


普段無口な海斗が。

いつもクールな海斗が。

特定の女を作らない海斗が。

みんなの前で、堂々と『俺の女』宣言をしてくれたこと。


今でもはっきりと覚えてる。

海斗はもう、忘れちゃった?


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