誠の誓い
その日、大勢の入隊希望者の中で

合格したのは、縁だけだった






試衛館の幹部から、気に入られ

屯所の案内を原田 左之助から

飯炊き当番を藤堂 平助とする事になり

巡察に斎藤 一と出掛け

沖田 総司は、非番になると連れだし



ひとつきもすると、副長助勤になり



永倉の組に正式に配属になった








「永倉さんのような方に、妹を嫁がせたい
ものですねぇ~」


「縁の妹なら、別嬪だろうなぁ~
紹介しろよな!」


「はい!」






縁は、まめに妹へ文を出した


浪士組の皆の事


近況を報告した



「そんなに妹が心配なのかよ?」


「いえ、妹から心配されてます」





永倉に妹からの文を見せた



〝浪士組の足を引っ張らないように

兄上は、気弱なのに大丈夫ですか

ご迷惑を掛けていませんか

怪我をなさらず

お気をつけて下さいね

来月 京へ参ります    

             由縁〟








「可愛らしい字だな

足を引っ張らないようにだとよ…ぷぷっ

名前なんて読むんだ?幾つだ?」



「ゆかりです!俺のひとつ下で17です!」


「ふたつきぶりに再会か… 楽しみだな」


「はい!」











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