誠の誓い
忍集団
「土方さん!!切腹って!!」

「コイツ女なんだぞ!!」

「そうですよ!!いくらなんでも!!」






反対の声を押しのけるように


「ただし!!介錯は、山崎に限る!!」



キョトンと土方を見て



「それ、切腹できねぇだろ…」


縁が、苦笑い



「山崎が帰って来るまでに
忍集団の事を調べろ!
永倉に縄をかけられる奴らは
新選組にとっても脅威だからよ」



「間者容疑が晴れれば、切腹は必要ない
さすが!土方さん!
縁!!俺!!手伝うからな!!」


「ありがとうございます!へへっ」


「それと、先に言っておく!
調べるだけだ!ひとりで戦うな!
あと、捕まったりするなよ
相手は、お前が縁だと思っている!」


「わかりました」


「報告は、今まで通り
まめにしろ!!」


「はい!まず、あの屋敷に行って
何か手掛かり探してみます!」












「由縁…」



解散になった後、2人で話をしろと

土方に言われ

庭を歩く



「俺は、縁になったんです
すみません…永倉さんが想像してたような
可愛い女じゃなくて!
口悪いし、ガサツだし、人斬りですし
あ!気にしないで下さいね!
刺されて当然だから!」


「会いたかった」


「ずっと会ってましたよ」


「由縁…」


「永倉さん…」




永倉が近づくと、縁は後ずさりした




「由縁は、捨てた名です
もう、呼ばないで下さい
こっ…恋仲さんと、お幸せに!!」



ペコリとお辞儀して、永倉を置いて

自室へ向かった




「ばぁーか」



途中、土方に泣いてる顔を見られ

そう言われた






「うるせぇ…どうせ、馬鹿だよ!!
馬鹿じゃなきゃ!こんな事してねぇ!!」


「……確かに」







ふっと、笑って縁の頭を撫でた




「馬鹿でも、ここにいてくれて
ありがとうな… 切腹は回避してくれよ」








涙を拭いて、笑った









< 65 / 160 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop