誠の誓い
「永倉さん」


「縁か?」


「はい」


「入れ」




屯所が移転して、初めて永倉の部屋に入る

永倉が捕まった時の話を聞く


「『かかったな!』と言ったんですか?」

「ああ」

「永倉さんは、俺と間違えて近づいた」

「ああ、そうだ」

「……」

「わかりそうか?」

「……」

「おい」

「え? あ……はい」

「よかったな
切腹は免れそうだな」

「ははっ…
切腹の方が良かったかも…
あ!お話、ありがとうございます!!
副長に出掛ける許可貰ってきます!」


永倉の部屋を出て
土方の部屋に入ると


「なんで、泣いてんだよ…」



縁が思い当たる、忍集団の仲間

それが、永倉の恋仲だと話した


「なるほど…永倉が狙われていたのか
永倉と口づけしてるとこ、見られたから
餌にされたと……」


「はい… 恐らく
蓮花なら、俺が忍服着てるの見てるし」


「わかった
今夜、島原へ行く
永倉をはれ」


「はい」




せっかく由縁を諦めて、掴んだ永倉の幸せ

それを自分が壊すことに、罪悪感だった


「大丈夫か?」


「…はい 新選組の為です」




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