彼氏の好きなヒトになる方法
「……じ、じゃあ、お言葉に甘えて……。えっと、アイスティーでお願いします」
「わかった」
「ありがとう……」
格好良すぎる。どうしよう。
そのままパン屋さんでパンを注文した俊くんの後ろ姿をたっぷり見てから、私は席を探すことにした。
結構混んでるなあと思いながら辺りを見回して、運良くテーブルと席が空いているのを見つけた。
よかった……。
ホッとしながら席につく。すると、なんだか一気に身体が楽になったのを感じた。
あれ、もしかして疲れてたのかな。私。
ヒールの高い靴は慣れてるし、足が痛いってわけではないんだけど……。
結構はしゃいじゃったし。俊くんの言う通り、バスからずっと立ちっぱなし歩きっぱなしだったもんね。
気づかないうちに疲れてたんだなあと驚いた。ウキウキワクワクドキドキしすぎて全然わからなかったよ。
ふう、と息をついてから、周りを見回した。
やっぱり家族連れとカップルが多いなあ。なんとなく他のお客さんや色んな種類のお店を見ていると、トレーを持ってちょうどこちらへ歩いてくる神級イケメンの姿が目に入った。