背伸びして、キス


浮輪を膨らませ栓をしてふと一華を見る。
ニコニコと上機嫌に笑いながら俺の様子を見ていた。


可愛い―――――


ふと、そんな事を考える。
俺は、バカか。




わしゃわしゃと頭をかき、浮輪を押し付けるように渡した。



「ありがとうございます」



一層笑みを深くして笑った。
ああ、この笑顔を護りたい。

そう強く思った。




十分俺は、一華に惹きこまれているらしい。




そう思うと、可笑しくて笑った。





< 126 / 351 >

この作品をシェア

pagetop