背伸びして、キス
浮輪を膨らませ栓をしてふと一華を見る。
ニコニコと上機嫌に笑いながら俺の様子を見ていた。
可愛い―――――
ふと、そんな事を考える。
俺は、バカか。
わしゃわしゃと頭をかき、浮輪を押し付けるように渡した。
「ありがとうございます」
一層笑みを深くして笑った。
ああ、この笑顔を護りたい。
そう強く思った。
十分俺は、一華に惹きこまれているらしい。
そう思うと、可笑しくて笑った。
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