背伸びして、キス


その誘いをもらったのは、夏休みも中盤の8月の半ばの事だった。
私は夏休みだけど、一条さんは仕事だから、なかなか連絡も取れなくて、海以来デートもいけていないそんな時。


突然の一条さんからのメール。



『職場のBBQがあるんだけど、来るか?』



一条さんらしく、短く用だけがしたためられたメール。
職場のって、私がいってもいいのかな?



『私が行っていいんですか?』

『そんな畏まった奴じゃないし、他にも奥さんとか子供とか連れてきてるやつもいる内々のやつだから大丈夫』

『奥さんとか、家族じゃなくても?』

『彼女を連れてきてるやつもいるよ』



彼女・・・。
そこに行けば、私は一条さんの彼女として見られるんだ。
一条さんの彼女として紹介してもらえるのかな。



『行きたいです。一条さんにも、会いたいです』



正直な思いと一緒に返事を返した。
本当は二人きりのデートがしたい。
でも、そんな我儘言えないよね。



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