背伸びして、キス
「あ、あの・・・」
――工藤です。一条くんの会社の。覚えてるかしら
「はい・・・」
どうして、その工藤さんが洋介さんのスマホを・・・?
胸が嫌な音を立てて鳴る。
――あなたは、一条くんの邪魔をしたいの?
「え・・・」
――倒れたのよ、一条くん
「え・・・倒れたって・・・」
――・・・総合病院に運ばれたから、心配なら来なさい
倒れたって・・・。
そんな・・・!
どんな様子なの?
不安が押し寄せてくる。
私は家を飛び出した。
全速疾走で病院に向かう。
洋介さん・・・!