背伸びして、キス
盛り沢山なうえ、飴玉さがしは粉の中に顔を突っ込むため顔が真っ白になってしまうためやりたい人があまりいないという悲しい競技。
でも、その分一番盛り上がる競技でもあった。
「もうすぐ入場です、競技の順番に並んでください」
係りの生徒が指示を出すのを聞き、順番に並んで待つ。
ひとつ前の競技では惜しくも白チームは負けてしまったみたいだ。
よし。
勝つぞ!
前の競技の人たちが退場し、私たちが入場していく。
ドキドキ、緊張してきた。
そして、競技が始まる。
≪さあ!今年も始まりました!一番盛り上がるこの競技!障害物競走!渡ったりくぐったり真っ白になったり!今年はどんな素敵な顔が見れるでしょうか!≫
テンションの高いアナウンスが場を盛り上げていく。
観客からは歓声が上がる。
パァン!と音が響き、第一走者がスタートした。
平均台を勢いよく突っ切っていく人。
勢い良すぎて途中で落ちる人。
網が絡まり抜け出せなくなっている人。
その度に歓声が上がり、盛り上がりは最高潮だった。