Where it is stuckー滞っている場所ー
「あ、涙、聞いてたの?」


「聞くも何も、ここ通り道だしな。そんなにドア開けてたら、この狭い廊下通れないだろ。」


高崎は、廊下の壁と扉の間から顔をのぞかせている。


「ドア、閉めてくんない?」


「ああ、ごめん」


秋鹿は、開けっ放しになっていた扉を閉める。


「つらいだろうね、藍斗」


秋鹿は再びうつむく。


「つらいどころじゃないだろ、相田さんの自殺の原因が自分かもしれないってのに」


「だよね、、」

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