夫の教えるA~Z
「遠慮するな。どうせ、本社の回し者だとでも言ってるんだろう……まあ、あながち間違ってもないケドな」

冷笑した彼に、松田クンはキッと眉を上げた。

「……で、でもボクは!
支社長は間違ってないと思うんです! 
現場の言いなりに新製品の開発費や、賃上げに応えていたら赤字が膨らむのは目に見えてる。それなのに部長は…」

「まあ、それはいい……で、どこをいじったんだ」
「あ、それはですね……」
……

何やら込み入った話が続いている。


私はそっと席を立つと、ホンの少し肩を落として、夕食の買い物に向かった。


こりゃあデートは



……中止だな。


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