無糖バニラ
「昨日雨だったでしょ?あたし傘持ってなくて。翼が貸してくれて、その後結局相合傘したんだけど、あたしに貸してる間に濡れちゃったから今日は風邪ひいちゃったっていうか……」
「あー、だから芦沢くん休みなんだ?このはが遅刻したのも、それ関係?」
「……お見舞い行ったんだけど、ケンカしたから学校来た……」
「病気の人とケンカとか、元気だね」
仁奈が呆れた様子でため息をつく。
困っている顔を見て、あたしは安心していた。
翼と幼なじみだってことを知っても、相合傘をしたことを知っても、味方でいてくれる親友に。
「仁奈……、あたしと翼のこと黙っててくれる?」
「当たり前じゃん。その代わり、色々話聞くからね。何かあったんでしょ?」
「う……」
それはそうだ。
自分だけなんて、都合良すぎること通るわけがない。
「あー、だから芦沢くん休みなんだ?このはが遅刻したのも、それ関係?」
「……お見舞い行ったんだけど、ケンカしたから学校来た……」
「病気の人とケンカとか、元気だね」
仁奈が呆れた様子でため息をつく。
困っている顔を見て、あたしは安心していた。
翼と幼なじみだってことを知っても、相合傘をしたことを知っても、味方でいてくれる親友に。
「仁奈……、あたしと翼のこと黙っててくれる?」
「当たり前じゃん。その代わり、色々話聞くからね。何かあったんでしょ?」
「う……」
それはそうだ。
自分だけなんて、都合良すぎること通るわけがない。