無糖バニラ
なんなの、ばーか!

朝みたいに、思い切って舌を出してやろうと思ったら、


「あ、あの、芦沢くん……、ちょっといいかな?」


他のクラスの女子が、翼の元にやってきた。

顔を真っ赤にして、うつむきがちに、手を震わせて。


また……だ。

前から見てきたから、分かる。

翼はこれから告白される。


「なに?俺もう帰るんだけど」

「ほんの少しだけだから……、お願い……。聞いてもらえるだけでいいの」

「……わかった」


翼はため息をついて、その女子とふたりで教室を出ていった。
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