無糖バニラ


「昨日はごめんなさい!」


朝のホームルームが終わり、あたしは小嶋くんとふたりで1階の階段下に来ていた。

顔の前でパンッと両手を合わせ、昨日の遊園地でのことを謝った。


「今日も、助けてくれてありがとう。付き合ってるふりなんて言って……」

「だって本当のことだったじゃん。俺たち、やっぱりちゃんと付き合ってたわけじゃなかったんだよ」

「小嶋くん……」

「昨日のことも、謝らなきゃいけないのは俺の方だよ。何も知らないくせに、一方的に翼のせいにして。内海が泣いてるの見て、すげー後悔した。ごめん」
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