無糖バニラ
こんなふうに悲しそうな表情を見ると、昨日途中で帰ってしまったことを、申し訳なく思う。
朝、あたしが待ち合わせに来たことに、すごく喜んでくれたから。
ふたりで遊びたがっていたように見えたんだけど、何であんな嘘をついたんだろう。
「小嶋くん、昨日、翼に遊園地のこと話したって嘘ついたよね?あれって、何でだったの?」
「そっか、それもごめん」
謝罪が聞きたいわけじゃない。
理由が知りたい。
小嶋くんは首の後ろを手で掻きながら、気まずそうにあたしの目をチラッと見た。
「ちょっとだけ……、賭けてみたくなって」
「賭け?」
「昨日は、内海も楽しんでくれてるみたいに見えたからさ、もしかしたら少しくらい俺のこと好きになってないかな、とか……。
わざと翼のこと話して、なんとも思ってないようなら俺にもチャンスがあるんじゃないかって思ったんだ」
朝、あたしが待ち合わせに来たことに、すごく喜んでくれたから。
ふたりで遊びたがっていたように見えたんだけど、何であんな嘘をついたんだろう。
「小嶋くん、昨日、翼に遊園地のこと話したって嘘ついたよね?あれって、何でだったの?」
「そっか、それもごめん」
謝罪が聞きたいわけじゃない。
理由が知りたい。
小嶋くんは首の後ろを手で掻きながら、気まずそうにあたしの目をチラッと見た。
「ちょっとだけ……、賭けてみたくなって」
「賭け?」
「昨日は、内海も楽しんでくれてるみたいに見えたからさ、もしかしたら少しくらい俺のこと好きになってないかな、とか……。
わざと翼のこと話して、なんとも思ってないようなら俺にもチャンスがあるんじゃないかって思ったんだ」