孤独少女~Kiss Me~
「何や喜多見に惚れて頼ったかと思ったわ」



「喜多見には、恋人やなくて奥さんが居るやろ。陸に手を出すよりあり得ん話やな」



「ほな、相田はどーなん?」



「相田が何や」



「浮いた話は聞かんやろ?けど、あんなイケメンに彼氏が居らんてなっても、信用出来るか?それでも手を出すヤツは出すやろうけど」



「…………」



話の論点がズレて来た気がするけど、陸に言われてハッとした。

私は相田の事を何も知らんと、バイクの後ろに乗ったり、挙げ句キスまでしてる。

もし、知らんかったとしても、もし相田に可能が居るならば、今までの私に矛盾してる。

人の男に興味は持たない。

手を出さないなんて、口だけに過ぎない。



「陸はさ、相田に彼女が居ると思う?」



「せやから、居らん方が不思議ちゃうか?俺やったら、あの顔を武器に美人な彼女をゲットするか、女と遊びまくる」



「じゃあ……居らんやろな」



「何でや!」



相田は、陸とは違う。

顔を武器にしたりしない。

それだけはわかる。

わかった気で居る。
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