プリズム!
「このまま、行くのっ…?」

保健室へ向かうということは、沢山の人の中を抜けて行かなければならないのだ。

(それは流石に、あまりにも恥ずかしすぎるっ!!)

注目を浴びることは勿論そうだが、何よりさっきから心臓がバクバクいっていて、それを雅耶に悟られてしまいそうなことが、何よりも恥ずかしい気がした。

夏樹が必死に『降ろして』と意思表示をするも雅耶はそのつもりがないらしく、しっかりと夏樹を抱きかかえながら余裕の笑みで言った。

「あんまり暴れると、スカートが(まく)れちゃうぞ?それに、この状態が恥ずかしいなら俺の首に腕を回して胸に顔を埋めていればいいよ。そうすれば誰だか判らないから」

「……っ…!!」


(それは、もっと恥ずかしいよ…っ…)


だが…。

保健室がある棟には、通常一般の客が入れないようにはなっているものの、昇降口を通ることは避けられず、二人が周囲の注目を浴びてしまったのは言うまでもない。

そこには、結局注目される恥ずかしさから、その胸に顔を埋めて雅耶に必死にしがみついている夏樹がいたのだった。

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