プリズム!
そんな二人の話を夏樹と愛美は笑って聞いていた。

すると、悠里が突然思いついたように話を振って来た。

「そう言えば、夏樹は彼氏とかっているの?」


「へ…?」


突然の質問に、思わず間の抜けた声が出た。

「わ…ワタシ…?」

思いのほか動揺が声に出てしまい、途端に三人の目が好奇の目に変わる。

「すぐに否定しない所をみると、もしや…夏樹は彼氏持ちだなーっ?」

悠里が目を光らせてにじり寄ってくる。

「ええーっ?裏切り者~!!罰として教えなさーいっ♪」

桜も笑顔で迫ってくる。

「良いなぁ♪夏樹ちゃんっ!どんな人なのっ?教えて教えてっ」

愛美は目をキラキラさせて期待の視線を送ってくる。


(こ…コワイ…)


三人の様々な迫力に押され、夏樹はタジタジになった。

「彼氏だとか、付き合ってるのかって聞かれると…イマイチ自分でもよく分からないんだけど…大切な人は、いる…かな」

照れながらも正直に話をすると、三人は目をキラキラさせた。


「幼馴染みの男の子かぁー。良いなぁー。超!憧れの設定だよねっ」

「お互いの距離が近すぎて二人の関係を何と言っていいか分からないだなんて…。超!美味しいすぎるー」

悠里と桜が、またも二人してうっとりしている。

「恋人である前に兄妹で親友かぁ。そういう関係も素敵だねっ」

愛美は微笑みを浮かべた。
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