弱虫男子
ナオミは満足そうに


「いってらっしゃい」


と俺の背中を押した。




こんな自分が時々すごく

バカみたいに思える。



俺は全力で美術準備室に走った。





休み時間の終了を告げる

チャイムが鳴ったのは、


俺が野球に参加して

ほんの数秒後のことだった。



準備室にいた全員で、

走って戻ってきたのに

先生はまだいない。
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