あの夏に僕がここへ来た理由



「海人さんの仕事って、暇な時間はあるの?」


ひまわりは、思い切って聞いてみた。
海人の仕事の邪魔はしたくはなかったが、それでも、毎日会いたいと思う気持ちは抑えられなかった。


「あるよ。
お昼の12時から3時までは休憩時間」



「私、毎日、海人さんにお弁当を持ってきていい?」


ひまわりは興奮気味に言った。


「僕はそうしてもらえればすごく嬉しいけど、でも、ひまわりさんがここまで来るのはたいへんだよ」


海人は、ひまわりに気を遣ってそう言った。


「そんなことない。
バスで40分位だし、私、毎日海人さんに会いたいんだもの・・・」


海人は民宿へつながる小さな路地の自動販売機の裏で、もう一度ひまわりを抱きしめてキスをした。



「ひまわりさん、ありがとう」









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