あの夏に僕がここへ来た理由



「全然、全く・・・

僕が、思い描いていたひまわりさんそのものです・・・

僕は、もう一生かかってもひまわりさんには会えないと思っていたんです・・・
だから、本当に嬉しい・・・

なんか一方的にすみません・・・
忙しいところ・・・
僕は、もう、仕事に戻らないとならないので・・・

ひまわりさん、よかったら僕と友達になってもらえませんか?

僕の名刺を渡しておきます。
もし、ひまわりさんが気が向いたら連絡ください」


彼はそう言うと、車に乗り、手を振って去って行った。


ひまわりは、手渡された名刺を見て座り込んでしまった・・・・
涙で見間違えたのかもしれない・・・

溢れる涙をふき取って、もう一度、名刺を見てみた。



佐藤 海(わたる)


海と書いて、わたると読む彼の名前・・・
ひまわりは、その時に海人の存在を感じ取った・・・


本当に、私を捜し出してくれたんだと・・・








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